
半導体エンジニアに興味があるけど「自分に向いている?向いていない?」と気になっている方はいらっしゃるかと思います。
この記事では、転職支援のプロが半導体エンジニアに向いている人や向いていない人の特徴を解説。独自の適性診断も掲載しているため、あなたが半導体エンジニアに向いているかどうかがわかります。
他にも、未経験転職の難易度や細かい仕事内容も記載しているので、半導体エンジニアの職に就いてみたい方は参考にしてください。
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目次
半導体エンジニアに向いている人・向いていない人は?
半導体エンジニアに向いている人の特徴
半導体エンジニアに向いている人は、論理的な思考力を持つ人です。半導体の設計や製造プロセスでは、物理法則や電気特性に基づいた論理的な分析が不可欠です。
製品の不良が発生した際には、データを収集・分析し、科学的なアプローチで原因を追究する必要があります。現象を単に観察するだけでなく、「なぜそうなるのか」という因果関係を突き詰めて考えられる人が、複雑な半導体技術の問題解決に強みを発揮します。
物事の「なぜ」を突き止め、データと論理で問題を解き明かす科学的探究者に向いている半導体エンジニア以外の仕事は、データサイエンティスト、品質管理、研究開発職です。
半導体エンジニアに向いていない人の特徴
半導体エンジニアに向いていない人は、変化を好まない人です。半導体業界は技術革新のスピードが速く、数年でプロセスや設計手法が大きく変わります。
また、市場ニーズの変化に合わせて求められる製品も変わるため、常に新しい知識やスキルの習得が必要です。「これまでのやり方」にこだわり、新技術への適応を嫌う人は、急速に専門性が陳腐化し、業界の変化についていけなくなる恐れがあります。
半導体エンジニアについてのよくある質問
半導体エンジニアになるために必要な学歴や知識は何ですか?
電気電子工学や物理学、材料工学などの理工系の専門知識が基本です。職種によって必要な知識は異なりますが、電気回路の基礎、半導体物性、論理回路設計などの基本的な理解は共通して求められます。学部卒でも入職できますが、研究開発職では修士以上が望ましい場合もあります。
半導体業界で役立つ資格はありますか?
知識やスキルの証明として「半導体技術者検定」や、設計分野では「CAD利用技術者試験」などが役立ちます。実務経験者には「半導体製品製造技能士」もキャリア形成に有効です。
未経験でも転職できますか?
完全未経験からの転職は難しいです。理工系の基礎知識がある人でも、製造オペレーターなど現場系職種からのスタートが一般的です。電気・機械・材料系の業界経験者は比較的移行しやすく、研修制度が充実した企業を選ぶと良いでしょう。
【適性診断】あなたは半導体エンジニアにどれくらい向いている?
20問の簡単な質問に答えるだけで、あなたが半導体エンジニアに「100%中、何%」向いているか診断できます。結果はすぐに確認できるので、気軽に試してみてください。
あなたの適職診断結果
個人情報の入力は不要です。診断結果はその場で確認できます。
実際に半導体エンジニアで働いている人が「向いている」と思う人
好奇心旺盛であることは必須です。そして、辛くてもへこたれないことも重要です。
またマーケティング、設計、製造など、範囲が広いのでたくさんの人との交渉や打ち合わせがあるので、人と付き合うのが好きな人は向いていると思います。
Naoさん【経験年数:20年以上】
粘り強く、細かいところに気がつく人だと思います。
ぽんすけさん【経験年数:3年以上、5年未満】
実際に半導体エンジニアで働いている人が「向いていない」と思う人
いろいろな階層の人と話をする機会が多いので、人付き合いが苦手な人は向いていないと思います。
Naoさん【経験年数:20年以上】
根気がなく、すぐに結果を求めるタイプの人です。
ぽんすけさん【経験年数:3年以上、5年未満】
半導体エンジニアの仕事内容
設計から製造までの半導体開発を担当
半導体エンジニアは、パソコンやスマートフォン、家電製品の頭脳となる半導体の開発を担当します。
顧客の要求仕様に基づいて回路設計を行い、設計データを作成してシミュレーションで動作確認を実施します。
試作品を製作し、様々な環境条件下での性能や耐久性を検証して問題がないか徹底的にチェックします。
量産工程では製造歩留まりの向上や品質管理にも関わり、効率的な生産体制の構築と維持を担います。
不良解析と歩留まり向上を推進
半導体エンジニアは、製造工程で発生する不良品の原因究明と対策立案を行います。
電子顕微鏡や分析装置を使った微細な不良箇所の特定が重要で、物理的・化学的な故障メカニズムを解析する必要があります。
収集したデータの統計的処理から傾向を把握し、製造条件の最適化や設計ルールの改善に活かすことが主な業務です。
国際的な品質基準に準拠した文書作成や認証取得の対応も担当し、顧客からの厳しい品質要求に対応する役割を果たしています。
半導体エンジニアの職業紹介動画【厚生労働省】
出典:厚生労働省(job tag)
※引用動画と記事内の仕事内容・職種が異なる場合があります
半導体エンジニアの楽しい・やりがいを感じる体験談
- 退職済み
- インターネット回答
- 運営チェック済み
- 経験年数20年以上
- 当時の年収1200万円
- 会社の規模100~999人
半導体エンジニアで楽しい・やりがいを感じた時
あたると量が出るので、市場に出ているあの製品も、この製品も自分が設計した製品が搭載されているかと思うと、大丈夫か、とドキドキする半面、誇らしい気分になります。
量も月産、数百万個といった単位なので、普通に製造業では味わえない個数を扱うことになり、ヒットすると興奮します。進歩の早い世界なので、常に勉強し続けるのが楽しい人は、楽しい分野だと思います。私は楽しいです。
一つの分野を深く掘り下げるのと、範囲が広いので広く広げるのと、両方に対応できると楽しいと思います。
1日のスケジュール例
- 7:30出社
- 8:00業務開始
- 11:30チーム打ち合わせ
- 12:30昼食
- 13:00業務
- 16:30定時
半導体エンジニアのきつい・つらい体験談
- 現職
- インターネット回答
- 運営チェック済み
- 経験年数3年以上、5年未満
- 現在の年収500万円
- 会社の規模100~999人
半導体エンジニアがきつい・つらいと感じた時
一番きつかったのは装置のトラブル対応でした。深夜だろうが休日だろうがアラームが鳴ればすぐ工場に向かい、原因を探って復旧しなければなりませんでした。うまくいけばいいんですが、原因がなかなか特定できず、何時間も現場に張りつくこともあって、正直心が折れそうなこともありました。
納期が迫る中で歩留まりが上がらない時なんかは、焦りと無力感で押しつぶされそうでした。でも、頑張った結果が形になったときの達成感だけは、今でもはっきり覚えています。
1日のスケジュール例
- 8:00出社・クリーンスーツに着替え
- 8:30始業・朝礼・装置の状態確認
- 9:00稼働状況のモニタリング・トラブル対応
- 10:30データ分析・歩留まり改善の検討
- 12:00昼食(休憩室にて)
- 13:00開発担当との打ち合わせ・実験条件の調整
- 14:00実験装置の立ち上げ・評価作業
- 16:00評価結果のまとめ・報告書作成
- 17:30翌日の作業準備・引き継ぎ
- 18:00退勤