未経験からWEBライターに!知られざるゲーム攻略サイトの裏側とキャリアの築き方

WEBライター経験者へのインタビュー_西久保さん

今回は、WEBライターとしてご活躍されている西久保さんにインタビュー。大学時代は公務員の道を志すも、ゲームへの情熱から一転、アルバイトとしてゲーム攻略サイトの世界へ。

華やかに見える攻略サイトの裏側には、深夜対応や急な仕様変更など、知られざる苦労も。それでも彼がライターとして歩み続け、その先に見据えるものとは何だったのでしょうか。

きっかけから、具体的な仕事内容、そしてこの仕事ならではのやりがいや厳しさ、乗り越えてきた経験まで、WEBライターのリアルを語っていただきました!

まずはWEBライターとしての具体的なお仕事内容について教えていただけますか?

WEBライター経験者へのインタビュー_西久保さん

今は光回線など通信系の情報を扱うサイトの記事作成が中心です。 具体的には、特定のキーワード…例えば『光回線 おすすめ』とか、そういうので検索したユーザーにとって、一番価値のある情報を提供できるような記事を作っていくのが主な業務ですね。

記事を書く際は、特に情報の『質』、つまり内容の深さや情報の網羅性がすごく重要になってきますね。なので、1つの記事を完成させるまでに結構時間をかけます。まず、どんなキーワードでユーザーが情報を探しているのかを分析し、記事の構成をじっくり練るところから始めます。

そして、ユーザーが何を知りたいのか、どんな情報があれば疑問や不安を解消できるのかを徹底的に考えて、リサーチした情報を元に記事に落とし込んでいくんです。時には、サービスを提供している会社に直接問い合わせて、正確な情報を確認することもあります。

ちなみに、元々は同じ会社の中にあるゲーム攻略サイトのWEBライターをしていました。そっちで5年ほど働いたのち、異動という形で通信系サイトの担当になっています。

数あるお仕事の中でなぜWEBライターの道を選ばれたのでしょうか?

大学時代は公務員を目指していて、試験勉強もガッツリやっていたんですが、残念ながらそちらの就職活動はうまくいかなくて…。 卒業後は一旦フリーターをしていました。

何かアルバイトをしようと思った時に、接客系はちょっと苦手だなと。 普段からゲームが好きで、当時はソーシャルゲームやゲーム攻略サイトもすごく流行っていたので、自分でゲームの記事を書いてみるのもいいかなと思ったんです。

文章を書くのはそれほど苦手ではなかったですし、ゲームもそれなりに得意だったので、これならいけるんじゃないかと。 それでアルバイトとしてゲーム攻略サイトで記事を書き始めました。

半年くらいアルバイトを続けた頃に、「社員にならないか」というお話をいただいて。 他に特別やりたい仕事があったわけでもなかったですし、WEBライターの仕事も面白かったので、そのまま就職したという感じです。 アルバイト時代の人間関係が良かったのも大きかったですね。

実際に働いてみて入社前に抱いていたイメージとのギャップはありましたか?

WEBライター経験者へのインタビュー_西久保さん
入社前のイメージとのギャップで言うと、ゲーム攻略サイトに入ったのに、思ったほど仕事中にゲームをしないなということですね(笑)

もっと仕事中にゲームをしながら記事を書くものだと思っていたんですけど、実際には記事の確認のためにゲーム画面を見るくらいで。 ゲームをプレイするのは基本的に仕事以外の時間で、仕事中はがっつり記事執筆に集中する感じでした。

例えば、レベル上げの方法について記事を書く場合、その場でレベル上げを始めるわけじゃなくて、普段からゲームをやり込んでいる前提で、こういうやり方がありますよねという知識を元に書くんですよ。

ダンジョンの名前とか、細かい情報を確認するためにゲームを見ることはあっても、攻略そのものを仕事中に一からやるわけではないんです。

あとは、思ったよりも周りの人とコミュニケーションを取る機会が多いですね。 もっと黙々と一人で作業するイメージだったんですが、記事を他の人に見てもらって意見をもらったり、ゲームの攻略情報を共有したりと、意外と会話が多いです。

WEBライターの仕事で感じる最大のやりがいや楽しさは何でしょうか?

WEBライターとしてのやりがいは、やっぱり自分が書いた記事の検索順位が上がることですね。 競合のサイトがたくさんある中で、自分の書いた記事が上位に表示されると、すごく嬉しいです。

特に、なかなか順位が上がらなかった記事を自分で修正して、結果が出た時は大きな達成感があります。 成果が目に見えて分かるのは、この仕事のいいところだと思います。

以前、光回線の比較記事で、なかなか難易度が高くて他の人が苦戦していたキーワードがあったんです。 それを自分が担当して順位を上げることができた時は、本当に気持ちよかったですね。

たしか、3営業日ほど丸々かけて修正した記憶があります。それくらい手間をかけたので、「これで結果が出なかったらどうしよう…」って内心かなり不安でした(笑)。

➄反対にWEBライターならではのきつさや大変だと感じる瞬間はどんなときですか?

WEBライター経験者へのインタビュー_西久保さん

ゲーム攻略サイトに関して言えば、一番きついのは勤務時間ですね。 例えば、新作のコンシューマーゲームが出るタイミング。 大体0時に配信開始なので、最新情報を担保しようと思ったら、当然0時から作業開始になるわけです。

それがタイトルによっては何日も続いたり、年末年始にビッグタイトルが連続でリリースされたりすると、もう本当に大変で…。 3日間ぶっ通しで0時から出勤して、土日も関係なく働いて、平日の昼間は動けない、みたいな無茶苦茶なスケジュールになることもありました。

ソーシャルゲームだと、最新情報が不意に発表されることがあって、それに対応しなきゃいけないのもきつかったです。 夜中の22時から生放送が始まって、それが終わるのが24時。その後、朝方にアップデートがあって、その情報も記事にしなきゃいけない。

通信系のサイトに移ってからは、また違った大変さがありますね。 ゲーム攻略サイトの場合は、とにかく早く情報を出すことが求められました。でも今は、スピードよりも1記事ごとの質が重要になります。 下調べを入念にしたうえで記事を書くので、まさに一球入魂って感じです。ゲーム攻略サイトとは全然違った記事の書き方を求められるので、最初は戸惑いましたね。

代表的な1日のスケジュールとお仕事中の時間の使い方について教えていただけますか?

  1. 9:30
    出勤
  2. 9:40
    数値やメール確認
  3. 10:00
    記事の構成作成
  4. 13:00
    昼食
  5. 14:00
    記事の執筆
  6. 18:30
    記事の確認・フィードバック
  7. 19:30
    退勤

まず9時30分に出社したらメールチェックなどをして、その後記事の構成案作成から始めます。 構成ができたら実際に記事を執筆して、一度提出。 フィードバックをもらったら修正して、問題なければ公開作業、という流れですね。

今はチームで動いているので、他のメンバーが書いた記事の確認やフィードバックも業務の合間に行います。 そして、一日の終わりにもう一度メールなどを確認して業務終了、という感じです。

基本的にはずっと画面とにらめっこしながら仕事をしていますね(笑)。天候などには左右されないので、その点は営業職の人と比べたら楽だと思います。

WEBライターに向いている人と向いていない人はそれぞれどのようなタイプだとお考えですか?

向いている人で言うと、文章を書くのが得意な人。これは大前提ですね。順位を上げるためのテクニックや専門知識は後からでも身につけられますが、まずは正しい日本語で文章が書けることが重要です。

なので、普段から文章に触れている人、具体的には本をよく読む人とかも向いてます。 ボキャブラリーがある程度ないと、どうしても表現が単調になってしまうので。

あと、地道に情報を調べるのが苦にならない人もいいですね。 記事を書くためには、様々な情報を調べる必要がありますし、その情報の裏付けを取ることも重要です。 競合サイトがどんな記事を書いているかなども常にチェックする必要があるので、面倒くさがらずに調べ物ができる人が向いていますね。

逆に向いていない人は、文章を書くのが苦手な人や正しい日本語が使えない人ですね。そういう方がWEBライターになった場合は、最初に上司から鬼のようなフィードバックが飛んできます(笑)。

細かい表現方法だったり、てにをはレベルの指摘をたくさん受けることになるので、「自分ってこんなに文章や日本語下手だったのか…」っていう風に自己肯定感が下がってしまいがちですね。

今後のキャリアプランについて現時点でどのようにお考えですか?

今のWEBライターとして専門性を高めていくというよりは、管理者側、いわゆるディレクターのような立場でキャリアを積んでいきたいと考えています。 将来的にはサイト管理の責任者として、色々なジャンルのサイトを見ていきたいなと思っています。

ディレクターになると、他のメンバーが書いた記事のフィードバックだったり、サイトの売上をどうやって上げていくのか施策を考えたり、自分で記事を書く以外の業務が増えていきます。なので、今は自分でも記事を書きつつ、合間に上司であるディレクターの業務を手伝いながらやり方を覚えているという状況です。

もっと長期的な視点でいくと、WEBマーケティング全般の知識やスキルも身につけていきたいという興味はありますね。

最後にこれから未経験でWEBライターを目指そうと考えている方々へアドバイスをお願いします!

WEBライター経験者へのインタビュー_西久保さん

WEBライターという仕事は、普段からインターネットに触れている人であれば、比較的飛び込みやすい業界だと思います。 特別な資格が必要なわけでもないですし、日本語がある程度できて、情報を調べることができれば、基本的には誰でも挑戦できるはずです。

そこから専門知識を深めたり、特定のジャンルに特化したライターになったりと、キャリアの派生もしやすいですし、手に職をつけたいと考えている人にはおすすめですね。 他のジャンルのライターに転職する人も多いですし、キャリアチェンジもしやすい環境だと思います。

将来どうしようか迷っている人が、最初のステップとしてWEBライターを経験してみるのは、ハードルもそれほど高くないので良い選択肢だと思いますよ。

ただ、普段から本を読むなどして、文章に触れておくことはすごく大事だと思います。 日本語力が不足していると、ライターになってから苦労しますし、細かいフィードバックを何度も受けるのは精神的にもきついですからね。 自然な日本語が書けるように、たくさんの文章を読んでおくことをおすすめします。